AGA治療の副作用は?副作用と対処法について解説!
2023.07.04

AGA治療の副作用は?副作用と対処法について解説!

AGA治療を考えているけれども、どんな副作用があるのか不安に思っている方もいるのではないでしょうか。また、AGA治療を受けて副作用が出たため、治療を中止したという方もいるでしょう。

薬には効果がある反面、副作用も報告されています。副作用が怖くて治療を始めることができなかったり、副作用が出て自己判断で治療をやめてしまったりするとAGAの進行が進んでしまいます。

副作用を事前に知って、対処法を知ると不安も軽減されるのではないでしょうか。本記事ではAGA治療の副作用と対処法について詳しく解説しますのでご参考にされてください。

目次

  1. AGA治療で起こる症状は?
  2. 【治療薬別】AGA治療の副作用
  3. AGA治療薬と他の薬の飲み合わせは可能?
  4. AGA治療で副作用が出たときの対処法は?
  5. AGA治療の際に気をつけたい注意点
  6. まとめ

AGA治療で起こる症状は?

選択する治療薬によっても異なりますが、AGA治療で起こる副作用には以下のような症状が報告されています。

  • 毛が濃くなる
  • 倦怠感が出る
  • 性欲が減少する
  • 勃起不全(ED)
  • 立ちくらみ(めまい)がおきる
  • 頭皮がかゆくなる(かぶれる)

それぞれの症状について詳しく解説していきます。

毛が濃くなる

毛が濃くなる症状はミノキシジルで起こりやすい副作用です。ミノキシジルの発毛効果によって毛髪だけでなく、体全体の毛に影響を与える可能性があります。男性の場合、ひげが濃くて気になっているという方や体毛が多くて困るという方はデメリットと感じるでしょう。

ミノキシジルの副作用により、毛が濃くなった場合、ミノキシジルの使用を中止すると元に戻ることが多いです。

倦怠感が出る

AGA治療薬の副作用として倦怠感が出る場合があります。もともと肝機能が悪い方は倦怠感がでやすいかもしれません。倦怠感の原因が肝機能障害であるかは血液検査をしてみないと分からないため、倦怠感が続くときは病院を受診し、医師へ相談してください。

性欲が減少する

ザガーロとプロペシアで報告されている副作用です。専門用語ではリビドー減退といい、投与を中止した後も症状が継続したという報告があります。

男性ホルモンに関わる作用があるため、男性機能に影響する副作用が報告されており、性欲減少の発症頻度はザガーロは1%以上、プロペシアは1〜5%未満です。

勃起不全(ED)

勃起不全もザガーロとプロペシアで報告されている副作用です。男性機能に影響する副作用が報告されているため、妊活中の場合はAGA飲み薬の服用を一時的に中止することもあります。

男性不妊の原因になる可能性もあるため、妊娠を希望されている方は医師へ相談しましょう。

立ちくらみ(めまい)がおきる

ミノキシジル塗り薬で報告されている副作用です。ミノキシジルは血圧に影響を及ぼす可能性があるため、立ちくらみやめまいが起こる可能性があります。

ミノキシジル塗り薬を使用しはじめて立ちくらみが増えたと感じる時は、血圧を測ってみてください。ミノキシジルには血管を拡げて血圧を下げる効果があるため、血圧が下がりすぎて立ちくらみがおきている可能性があります。

血圧が健康診断で測る時よりも低くなっている時は副作用の可能性が高いため、病院を受診してください。

頭皮がかゆくなる(かぶれる)

ミノキシジル塗り薬で多く報告されている副作用ですが、ザガーロとプロペシアでも薬が合わなくて発疹が出る方も報告されています。

頭皮のかぶれや発疹がある場合は、使用を中止し医師へ相談しましょう。

【治療薬別】AGA治療の副作用

AGA治療薬別に副作用を解説していきますので、ご参考にされてください。

ザガーロ(デュタステリド)

副作用が起こる頻度は分かっていませんが、重篤な副作用として肝機能障害の副作用が報告されています。血液検査でASTやALT、γ-GTPなどの数値が上がる可能性があります。初期の段階では自覚症状はほとんどないため、血液検査を受けてチェックしなければ分かりません。

1%以上報告されている副作用はリビドー減退、勃起不全、射精障害などの性機能不全です。リビドー減退とは性欲が減少することをいい、これらの副作用は薬を中止した後も続いたという報告もあります。

プロペシア(フィナステリド)

プロペシアもザガーロと同様に肝機能障害の副作用が現れることがあります。

1〜5%未満で報告されている副作用がリビドー減退です。勃起機能不全、射精障害、精液量減少の副作用も1%未満で報告されています。

ミノキシジル

ミノキシジル塗り薬の副作用は皮膚だけでなく、頭痛などの精神神経系の副作用、胸の痛みなどの循環器系の副作用、体重増加などの副作用が起こると報告されています。

男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版によると、痒み、赤らみ、毛包炎、皮膚炎、顔面の多毛などが報告されており、皮膚症状の副作用はミノキシジル濃度が高くなるほど多くなる傾向です。

ミノキシジル塗り薬を使用しはじめると、初期の段階で髪の毛が抜ける可能性があります。薬を使用しているにもかかわらず、抜け毛が増えるため、使用を中止してしまう方がいらっしゃいます。正常なヘアサイクルですので、自己判断で使用を中止しないようにしましょう。

AGA治療薬と他の薬の飲み合わせは可能?

普段から飲んでいる薬がある方は、AGA治療薬との飲み合わせについて不安に思っている方もいるでしょう。また、いつも飲んでいる薬がない方でも風邪薬を服用するときに疑問に思うかもしれません。

AGA治療薬を処方する場合、医師が普段飲んでいる薬を確認しますので、お薬手帳や飲んでいる薬を持参するなどして薬の名前を伝えるようにしてください。

ここではAGA治療薬と他の薬との飲み合わせについて解説します。

デュタステリド

デュタステリドはCYP3A4という薬を代謝する酵素が関係するため、飲み合わせに注意が必要な薬があります。CYP3A4を阻害する薬とデュタステリドを一緒に飲むと、デュタステリドの血液中の濃度が上がる可能性があります。

全ての薬との飲み合わせが悪いわけではありませんので、飲み合わせは医師や薬剤師に確認してください。

フィナステリド

フィナステリドと薬の飲み合わせに注意が必要な薬はありません。今後、新しい薬が発売されて飲み合わせに注意な薬が出てくる可能性もありますので、最新の情報をチェックする必要があるでしょう。

一般的に同じような仕組みで効果を表す薬を併用することはありません。フィナステリドとデュタステリドはどちらも5α-還元酵素を阻害し、男性型脱毛症の進行遅延に効果がある薬です。原則としてフィナステリドとデュタステリドを併用して使うことはありません。

ミノキシジル

ミノキシジル塗り薬と飲み合わせが悪い飲み薬はありません。しかし、頭皮に他の育毛剤や塗り薬を使用するときは注意が必要です。頭皮へ他の塗り薬を使用すると、ミノキシジル塗り薬の吸収に影響を及ぼす可能性があります。

例えば、頭皮のかゆみの治療で病院から塗り薬を処方されている時はどちらかを中止しなければいけない可能性がありますので、医師または薬剤師まで相談してください。

AGA治療で副作用が出たときの対処法は?

AGA治療薬で副作用が出たときは、出た副作用によっても対処法が違うため、医師へ相談してください。薬が合わない場合は薬の種類を変更したり、効きすぎて副作用が出ているときは、薬の量を減らしたりして対処するのが一般的です。

AGA治療薬の種類を変更する

薬の成分でアレルギー症状などを起こしているときは、薬の種類を変更します。デュタステリドからフィナステリドへ変更またはフィナステリドからデュタステリドへ変更するとアレルギー症状がなくなる可能性も期待できるでしょう。

AGA治療薬の量を減らし調整する

デュタステリドとフィナステリドにはそれぞれ2つの規格が販売されており、必要に応じて薬の量を減らしたり、増やしたりすることができます。副作用が出ている原因が薬の量だと判断された場合には医師の指示のもと薬の量を減らして様子を見ることになるでしょう。

AGA治療の際に気をつけたい注意点

AGAの飲み薬を服用するときに気をつけるべき点が4つあります。

  1. 女性や未成年は服用してはいけない
  2. 薬を服用中&止めて一定期間献血をしてはいけない
  3. カプセルや錠剤を割らない
  4. 前立腺がん検診時に服用している薬剤名を伝える

それぞれ詳しく解説していきますのでご参考ください。

女性や未成年は服用してはいけない

デュタステリドとフィナステリドは男性にのみ使うことができる薬で、女性は使うことができません。また、未成年とは20歳未満のことをいい、20歳未満での安全性や有効性は確率されていないため、服用することができません。

子どもや女性がいる家庭では薬の保管場所に注意してください。

薬を服用中&止めて一定期間献血をしてはいけない

ザガーロ(デュタステリド)とプロペシア(フィナステリド)は胎児に対する影響が指摘されているため、薬を服用している間は献血ができません。また、服用を中止してもデュタステリドは6カ月間、フィナステリドは1カ月間は献血ができません。

献血できない期間がデュタステリドとフィナステリドで違う理由は、薬が体から完全になくなるまでの時間が異なるためです。

ミノキシジル塗り薬は作用するしくみが違うため、献血することができます。基準が変更されることもあるため、献血前の問診時に、ミノキシジル塗り薬を使用していることを伝えてください。

カプセルや錠剤を割らない

デュタステリドはカプセル製剤です。カプセルの中身が口の中の粘膜を刺激することがあるため、カプセルは噛んだり開けたりせずに服用してください。フィナステリドは錠剤ですが、錠剤を割ったり、粉砕せずに服用してください。

もし、錠剤が破損したり、カプセルが潰れたりした場合、妊娠している可能性のある女性、妊婦、授乳中の女性は触らないようにしましょう。妊婦さんにデュタステリドやフィナステリドを投与すると、男の子の赤ちゃんの生殖器などの発育に影響を及ぼす可能性があります。

前立腺がん検診時に服用している薬剤名を伝える

前立腺がんのスクリーニング検査でPSA値を測ったことがある方もいるのではないでしょうか?デュタステリドとフィナステリド服用中はPSA値が約50%減少することが報告されています。そのため、デュタステリドとフィナステリド服用中のPSA測定値を2倍した値を目安とします。

前立腺がんの検査としてPSA値を測定するときは必ず検査を行う医師へ知らせてください。せっかく検査を受けたにも関わらず、PSA値が低く出て、前立腺がんの疑いが見逃されることにつながります。

まとめ

AGA治療薬にはさまざまな副作用が報告されていますが、発現する確率は数%前後であり重大な副作用は少ないため、過度に怖がる必要はないでしょう。

国内で認可されている医薬品で副作用が起こった場合は、医薬品副作用被害救済制度の対象となります。海外の輸入品などを服用せず、国内で承認されている医薬品でAGA治療を受けてください。

医療機関で処方される医薬品は処方箋医薬品ですので、安心して治療を受けることができるでしょう。万が一副作用かもしれないと思ったときはすぐに医師に相談してください。

AGA治療の副作用が怖くて治療を受けようか迷っている方は、1度実績のある医療機関で相談してみることをおすすめします。